essay
ジブチ
「ママ、世界で一番暑い国ってどこなの?」
三日ほど前、息子が私にこんな質問をした。
恥ずかしながら、そんな疑問を一度も抱くことなく生きてきた私は答えることができず、
その場ですぐに調べてみた。
どうやら、アフリカにある「ジブチ」という国が、そうであるらしい。
それから二人で地球儀を回しながら、ジブチを探す。
どんな国なんだろうね。
とても小さいね。
気温が50℃だなんて、きっとアイスもすぐにとけちゃうね。
そんなことを話しながら、私たちの頭の中は未だ見ぬジブチ一色に。
43年知らずに生きてきたジブチに、息子はたった6年で辿り着いてしまった。
小さな質問から、一気に世界への扉が開いた瞬間だった。
そして今朝、こんなニュースが飛び込んできた。
“スーダン邦人退避へ 自衛隊輸送機のジブチ待機を命令 防衛省”
スーダンの内戦が激化し、スーダンに滞在している邦人約63人を、その近隣にあるジブチの自衛隊活動拠点へ退避させる計画だが、飛行場が主戦場となっており、現時点で輸送機を現地入りさせるのは難しい状況とのこと。
数日前にジブチを調べていなければ、このニュースがこんなにも心に刺さることはなかったかもしれない。
しかしながら、世界では今でもさまざまな場所で戦争が起こり、日常生活さえままならない人々がたくさんいるのだ。
私たちが知ろうとしないだけで。
今日、洞爺湖町町議選挙の期日前投票へ行ってきた。
私たちには、選挙権がある。
自分の声を届けてくれるであろう候補者に希望を託すことのできる機会を、ぜひ無駄にしないでほしい。
選挙がある、投票ができる、ということは
間違いなくひとつの平和のかたちなのである。
紛争地域にいる人々の安全と
戦争のない世界が一日も早く訪れるよう
改めて、各国のリーダーに祈るばかり。
天災とは違い、戦争は人の手で止められるのだから。